駅近の中古マンションが売却しやすい理由は?売れ残った場合の対処法も解説

駅近の中古マンションが売却しやすい理由は?売れ残った場合の対処法も解説

中古マンションの価値を決める要素は、築年数・間取り・設備の充実度などさまざまです。
そのなかでも駅近であるかどうかは大切なポイントで、中古マンションの売れやすさを左右することは珍しくありません。
そこで今回は、駅近の中古マンションが売却しやすい理由と高く売却する方法、駅近の中古マンションが売れ残った場合の対処法を解説します。

駅近の中古マンションが売却しやすい理由

駅近の中古マンションが売却しやすい理由

駅近の中古マンションがなぜ売却しやすいのかについては「何となく便利そう」といったイメージ以外にも理由があります。
具体的な理由をチェックして、売却活動に有利となる強みを把握しましょう。

理由①毎日の通勤・通学がしやすい

駅近の中古マンションは、毎日駅を利用して通勤・通学される方からの需要が高く、売却しやすい傾向があります。
駅遠の中古マンションを購入した場合、毎日の通勤・通学に長時間の徒歩が必要になったりバスの待ち時間が必要になったりするものです。
しかし、駅近の中古マンションであれば、身体的な負担と余計な時間を減らして快適な毎日を過ごせます。

理由②生活しやすい環境が整っている

一般的に、駅の近くには便利な施設が集まっているため、生活しやすい環境が整っています。
駅近の中古マンションは、こうした生活における利便性の高さが理由で、多くの買い手がつくことが特徴です。
買い手が魅力に感じる駅の近くの施設として挙げられるのは、スーパーマーケット・コンビニエンスストアのほか、駅ビルなどの大型のショッピングセンター・役場・銀行などです。
また、駅の近くには複数の病院が存在していることも多く、通院が必要な方にとって駅近の中古マンションは住みやすい住宅といえます。

理由③資産価値が高い

駅近の中古マンションには、高い資産価値があるといわれています。
実際に、国土交通省による研究では、駅から1分遠くなるごとに坪単価が1万9,000円下がるとの結果が出ています。
なぜ駅近であることが資産価値の高さにつながるかについては、立地の良さはマンションの築年数に左右されない価値と考えられるためです。
不動産の価値はさまざまな観点から決められますが、中古マンションの価値については立地の良さを重視する傾向があります。
そのため、駅近の中古マンションは築年数がある程度古くても、人気があり売れやすいといえます。

駅近の中古マンションを高く売却する方法

駅近の中古マンションを高く売却する方法

駅近の中古マンションは、利便性の高さや資産価値の面から売れやすいことが特徴です。
駅近の中古マンションを売却するならば、売れやすさとともに高く売ることにもこだわりましょう。

方法①売り出し価格を高めに設定する

駅近の中古マンションは多くの需要が見込めることから、市場の相場価格よりも高めに売り出すことが高く売るコツです。
市場の相場価格と同等の金額で売り出せばすぐに買主が見つかりますが、もう少し高く買ってくれる買主があらわれるまで待てば良かったと後悔するかもしれません。
人気がある駅近の中古マンションには多くの買い手候補が存在するため、売り出し価格が市場の相場価格よりも高かったとしてもすぐに買主が決まる可能性は十分にあります。
高額すぎる売り出し価格が原因で買い手候補がいない場合には、少しずつ値下げして様子を見るのがおすすめです。
いくらくらいを売り出し価格の目安にするかは、そのエリアで信頼されている不動産会社に相談することが大切です。

方法②ライバルの動向をチェックする

駅近の中古マンションは売却しやすいものの、近隣に売り出し中のライバルがいる場合には注意が必要です。
ライバルとの間で買い手の奪い合いになると、早く売るために値下げ合戦のような状況になってしまいます。
このように、ライバルと同時期に売り出すと結果的に安く売却することになるため、ライバルがいないタイミングを狙って売り出すことが望ましいです。
具体的に注意したいライバルとしては、同じマンションの物件や近隣の似た中古マンションなどが挙げられます。

方法③売り出しを先延ばしにしない

ライバルとの売り出しタイミングの調整は必要ですが、売り惜しみをして売却を先延ばしにしないことも大切なポイントです。
意味もなく売り出しを先延ばしにした場合、本来であればかからないはずの管理費・共益費・固定資産税などの出費が発生します。
早く売り出せばこうした出費はかからないことから、売り出しを先延ばしにすればそれだけ利益が減ってしまいます。
また、一般的には築年数が新しいほうが高値での売却が期待できることから、早めに売り出すことがおすすめです。

駅近の中古マンションが売れ残った場合の対処法

駅近の中古マンションが売れ残った場合の対処法

一般的には売れやすいとされている駅近の中古マンションですが、場合によっては売れ残ってしまうことがあります。
売れ残る理由と対処法をチェックして、有利な売却を目指しましょう。

売れ残る理由と対処法①売り出し価格が高すぎる

高く売れやすい駅近の中古マンションでも、売り出し価格が高すぎる場合には買い手が見つからないことがあります。
売り出し価格は売主が自由に決められますが、中古マンションが売れ残ってしまうと新居への引っ越しに大きな影響が出ます。
ある程度の期間内で売却をお考えならば、高すぎる売り出し価格ではなく、相場価格に近い売り出し価格を考えましょう。
売り出し価格の決定は、近隣の中古マンションにおける売り出し価格や成約価格をチェックしたうえで、仲介を担当する不動産会社と相談することが大切です。

売れ残る理由と対処法②駐車場がない

駅近の中古マンションに住んでいると、マイカーの所有について考えることがないかもしれません。
しかし、駅近の中古マンションを購入したいと考えている方のなかには、普段は電車を利用し休日には車でドライブを楽しみたいと考えている方もいらっしゃいます。
そのため、駅近の中古マンションでも、駐車場がない物件だと売れ残る可能性があります。
駐車場がないことが理由で中古マンションが売れ残っている場合には、マンションの近くにある駐車場の情報を集めることが有効な対処法です。
近くに駐車場がある場合には、売り出し広告に駐車場の情報を記載するほか、内覧時にアピールしてみてください。
ただし、マンションの駐車場を契約していたとしても、駐車場の契約は次の入居者に引き継げない場合が多いことは注意点です。

売れ残る理由と対処法③内覧対応に問題がある

有利に売却しやすい駅近の中古マンションでも、実際に室内を案内する内覧対応に問題があると売れ残ってしまいます。
問題がある内覧対応の例としては、緊張して愛想が悪く見えるものや、買い手候補から質問を受けても的確に答えられないものが挙げられます。
内覧で疑問や不安が解消されないと買い手候補は購入をためらうことから、内覧対応の問題が解消されなければ売却は困難です。
内覧対応を見直す場合には、まずは室内の掃除や換気を徹底したうえで、どのような質問を受けるか事前に考えておくことがポイントです。
どのような会話があるかを想定しておけば緊張することがなくなり、誠実な対応で好印象を与えられます。
内覧前には、相手が知りたいことを考えるとともに、中古マンションのメリットだけでなくデメリットについても答えられるように準備しましょう。

まとめ

駅近の中古マンションには利便性の良さと資産価値の高さがあることが、売却しやすい理由です。
駅近の中古マンションを高く売却するためには、売り出し価格を高めに設定するほか、売り出しタイミングを見極めることが大切です。
高すぎる売り出し価格や駐車場がない物件は駅近でも売れ残る可能性が高いため、対処法をチェックしてみてください。