不動産を現金化する際の4つの方法について!現金化するまでの期間も解説

不動産を現金化する際の4つの方法について!現金化するまでの期間も解説

住宅ローンの返済が苦しくなった場合や、まとまった資金が必要になったときなど、不動産を現金化して資金を得ることを考える方もいらっしゃるかと思います。
不動産を現金化するには4つの方法があり、ご自身の状況に応じて選択することができますが、事前にそれぞれの概要をしっかり理解したうえで検討することが大切です。
そこで今回は、不動産を現金化するための方法や現金化までの期間、そのまま住み続ける方法について解説します。
不動産の売却をご検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。

不動産を現金化する4つの方法

不動産を現金化する4つの方法

不動産を現金化するには、以下の4つの方法があります。

●仲介による売却
●リースバック
●リバースモーゲージ
●不動産会社の買取


それぞれの特徴について、順番に解説します。

仲介による売却

仲介は、不動産会社を介して買主を探し、不動産を売却する方法です。
仲介で売却する場合は、まず不動産会社と媒介契約を結ぶ必要があります。
媒介契約を結ぶと、不動産会社が売却活動をおこなって買主を募ります。
好条件で購入してくれる買主を選んで売却できるため、市場相場に近い価格での売却も可能です。
買主が見つかったら契約条件の交渉をおこない、売主と買主の双方が納得したうえで売買契約を結ぶのが一連の流れです。
なお、仲介で取引が成立した場合は、不動産会社に手数料として支払う仲介手数料が発生します。

リースバック

リースバックとは、不動産売買と賃貸借契約が一体化したサービスのことです。
自宅を不動産会社に売却して資金を得たあと、今度は借主となって不動産会社と賃貸借契約を結びます。
そして、不動産会社に家賃を支払ってそのまま住むことができる仕組みになっています。

リバースモーゲージ

リバースモーゲージとは、住んでいる自宅を担保に生活資金などを借り入れ、契約者が死亡したときに不動産を売却することで返済するというシニア向けのローン商品です。
ただし、リバースモーゲージを利用する場合は、土地付きの建物に限られます。
また、リバースモーゲージはシニア向けのローン商品であるため、50歳以上や60歳以上など、年齢が制限されます。
さらに、老後の生活資金や医療・介護費用、老人ホームの入居一時金、バリアフリー住宅にリフォームするための費用など、資金用途に制限があるのも大きな特徴です。

不動産会社の買取

買取とは、不動産会社が買主となり、直接物件を買い取る方法です。
したがって、仲介のように売却活動をおこないません。
不動産会社は物件を買い取ったあと、リフォームなどをして価値を高め、再販売します。
リフォーム費用や経費などを見越して価格を設定するため、仲介で売却するより価格が安くなるのが一般的です。

不動産を短期間で現金化するには買取がおすすめ!

不動産を短期間で現金化するには買取がおすすめ!

不動産を売却するといっても、期間より価格を重視したい方や、とにかく短期間で現金化したい方など、それぞれの状況によって選択する方法が変わってきます。
そこで次に、前章で解説した方法のうち、仲介による売却と不動産会社の買取を比較し、現金化までそれぞれどれくらいの期間を要するのかについて解説します。

仲介による売却で現金化までにかかる期間

前章でも解説したように、仲介で不動産を売却する場合は、売却活動をおこなわなければなりません。
売却活動にかかる期間は、物件によって異なります。
売り出してすぐに買主が見つかるケースもあれば、なかなか成約に繋がらない場合もあります。
また、買主が見つかっても、売買契約後に買主の住宅ローンの本審査がおこなわれるため、契約締結から引渡しまでさらに1か月ほどの期間が必要です。
つまり、仲介の場合は、引渡しまで3か月~半年程度の期間を要するのが一般的なのです。
築年数が古い物件や、需要が低い立地条件の場合は、それ以上かかることも珍しくありません。
買主が見つかるまで売却できないため、売却期間をあらかじめ決め、なかなか買主が見つからない場合は、値下げするなどの対処が必要です。

不動産会社の買取で現金化までにかかる期間

不動産会社の買取を利用して売却する場合、査定価格に納得したら、不動産会社と契約条件を決め、すぐに売買契約に進むことができます。
買取の場合、売買契約を締結したあと、1週間~1か月ほどで売却代金を受け取れます。
また、買取は、売却しにくい物件でも売却できる可能性が高いため、売れるかどうか不安な期間を過ごす必要がありません。
現金化が早いため、急にまとまった現金が必要になった場合や、転勤などで引っ越すことになり、短期間で不動産を手放したいという方におすすめです。

不動産をリースバックで現金化すれば住み続けることができる

不動産をリースバックで現金化すれば住み続けることができる

不動産を売却するということは、自宅を手放すということです。
つまり、新居を探して引っ越さなければなりません。
しかし、不動産を現金化したいけれど、引っ越したくないという方もいらっしゃるでしょう。
たとえば、お子さんを転校させたくないという方や、住み慣れた家を離れるのは不安だという年配の方などです。
そのような場合におすすめの方法が、リースバックです。
しかし、実際にリースバックを利用するのであれば、メリット・デメリットの両方を把握したうえで検討したいですよね。
そこで最後に、リースバックを利用するメリットと、注意すべきデメリットについて解説します。

リースバックのメリット

先述のとおり、リースバックは、不動産を現金化したあと、家賃を支払うことでそのまま住み続けられる点が大きなメリットです。
買主は不動産会社であるため、仲介のように売却活動をおこなう必要がなく早く現金化できます。
また、売却した時点で不動産の所有権は不動産会社に移るため、売却後は固定資産税や都市計画税を支払う必要がありません。
現金化したあともそのまま住み続けられることから、周囲の方に不動産を売却したことを知られない点もメリットの1つです。
さらに、通常の不動産売却では、将来買い戻すケースはほとんどありませんが、リースバックは、契約内容によっては将来買い戻せる場合があります。
たとえば、今はまとまった現金が必要で不動産を現金化しても、生活に余裕ができたら買い戻したいという方にもおすすめです。
くわえて、現金化したあとも不動産に住み続けることができるという点ではリバースモーゲージと似ていますが、リースバックには契約時の年齢や資金用途に制限もありません。

リースバックのデメリット

リースバックは、売却価格が相場より安くなるのが一般的です。
また、現金化したあとは不動産会社と賃貸借契約を結ぶことになります。
つまり、今まで所有していた自宅に住むために、家賃を支払わなければならないのです。
さらに、リースバックは、オーバーローンの状態で利用することができません。
不動産の売却代金で完済できない分は、自己資金から捻出しなければならない点に注意が必要です。
このように、リースバックにはデメリットも存在しますが、周囲に知られずに早く現金化できるため、生活が苦しい場合に生活を立て直す目的で利用するのも方法の1つです。

まとめ

不動産を現金化する方法には、仲介による売却、リースバック、リバースモーゲージ、不動産会社の買取の4種類があります。
価格を重視する方には仲介がおすすめですが、場合によっては売却期間が長引くこともあるため、現金化を急ぐ方には不動産会社の買取がおすすめです。
現金化したあとも自宅に住み続けたい場合は、売買契約と賃貸借契約が一体化した「リースバック」の利用を検討してみましょう。