不動産買取の流れは？事前にすべき準備について解説

不動産買取を依頼したいものの、まず何からすべきなのか分からない方も少なくありません。
今回は、手続きの前に何をすべきなのか、事前準備について解説していきます。
また、契約締結前、契約締結後の流れにも触れているので、お困りの方はぜひ参考にしてみてください。

不動産買取の事前準備の流れ

不動産の買取をスムーズに進めるためには、事前の準備が重要です。
必要書類の整備や相場の把握、査定依頼の手順を確認しておくことで、効率的な売却が可能となります。
ここでは、不動産買取のための具体的な準備の流れについて解説します。

必要書類

不動産買取を進めるためには、事前に揃えておくべき書類がいくつかあります。
代表的なものには、登記簿謄本（登記事項証明書）や本人確認書類があり、物件の権利や売却者の本人確認のために必要です。
その他、固定資産税納税通知書や物件の図面、場合によっては過去の修繕履歴や管理規約などの書類も求められることがあります。
これらの書類は、不動産会社や買取業者が物件の評価や調査をおこなうために重要な役割を果たします。
事前に用意しておくことで、査定や契約がスムーズに進行しやすいです。
また、購入時の契約書や重要事項説明書も買取手続きに役立つ情報が含まれるため、確認しておくとよいでしょう。
事前準備として、必要な書類をしっかり揃え、売却手続きの円滑な進行を目指しましょう。

相場の把握

不動産を買取に出す前に、周辺の相場を把握しておくことが重要です。
近隣の類似物件の売却価格や、最近の取引事例を確認することで、自分の物件のおおよその市場価値を知ることができます。
インターネット上の不動産情報サイトや、国土交通省が提供する土地総合情報システムを活用すれば、最新の取引事例を手軽に調べることが可能です。
また、不動産会社が提供する無料の査定サイトも利用して、複数の業者から相場価格の目安を取得しておくと参考になります。
相場を理解しておくことで、買取価格が妥当であるかの判断がしやすくなり、無理な値引き交渉を避けることができます。
適正な価格を把握した上で、買取を進めることが大切です。

査定依頼

買取を希望する不動産については、不動産会社に査定を依頼し、比較検討することが推奨されます。
査定は、現地訪問を伴う「訪問査定」と、情報のみを元におこなう「机上査定」がありますが、買取の場合は現地の状況も確認できる訪問査定を選ぶと、より正確な価格が提示されるでしょう。
査定依頼の際には、事前に準備した必要書類や物件の情報を提示し、査定がスムーズに進むようサポートすることが大切です。
査定結果をもとに、各業者の対応や査定価格、買取条件を比較し、信頼できる業者を選定します。
業者ごとの査定基準や条件をよく理解し、自分に適した業者を選ぶことで、納得のいく売却を目指しましょう。
事前準備を整えることで、不動産買取はスムーズに進行し、適正な価格での売却が実現しやすくなります。

不動産買取の契約締結前の流れ

不動産買取は、信頼できる業者の選定や引き渡し条件の確認、最終的な契約締結までの流れを知ることで、不安を減らし、効率的に進められます。
ここでは、不動産買取の契約締結前までの流れについて解説します。

取引する業者を決める

不動産買取の際には、まず取引する業者を慎重に選ぶことが重要です。
複数の業者に査定を依頼し、提示された買取価格や対応、実績などを比較検討することで、自分にとって適した業者を見つけやすくなります。
業者の信頼性を確認するために、過去の取引実績や口コミ評価も参考にすると良いでしょう。
また、各社の買取条件や手続きのスピードにも注目し、スムーズな取引が可能かどうかを見極めます。
さらに、仲介手数料やその他の諸費用についても事前に確認し、総合的に判断することが大切です。
最終的には、業者の対応力や信頼性を総合的に評価し、安心して取引できるパートナーを見つけることが成功の鍵です。

物件の引き渡し条件を決める

取引業者が決まったら、次に物件の引き渡し条件を具体的に決めていきます。
引き渡し時期や引き渡しの際に残しておく設備、修繕の必要性など、条件を明確にすることが重要です。
たとえば、引き渡し後に設備に問題があった場合の責任範囲を契約で定めておくと、トラブルを未然に防げます。
また、現状のまま引き渡す「現況引渡し」の場合も、事前に状態を確認し、業者と合意しておくと安心です。
さらに、所有権移転の手続きや登記費用の負担なども確認し、双方が納得した条件で進めるよう調整します。
条件を整理しておくことで、引き渡しの際に余計な問題が発生しにくく、スムーズな契約が可能となります。

契約の締結をおこなう

最終段階では、取引業者と具体的な条件がまとまったら、正式な契約を締結します。
契約書には、買取価格や引き渡し条件、支払日、引き渡し日などが詳細に記載され、双方の合意を確認します。
契約締結時には、双方が内容をしっかり確認し、後からのトラブルを避けるために疑問点や不明点があれば、その場で解消しておくことが大切です。
また、重要事項説明書を交付されることが一般的で、不動産に関する法的な情報や注意点についても説明を受けます。
この説明に基づいて、物件の状態や取引内容を十分に理解した上で、納得して契約を交わさなくてはなりません。
契約締結が完了すれば、いよいよ正式な取引が始まり、買取手続きが完了に向かいます。
不動産買取の流れを理解し、各ステップでしっかり準備をおこなうことで、契約をスムーズに進めることが可能です。

不動産買取の契約締結後の流れ

不動産買取の契約が締結された後には、入金手続きや物件引き渡しなどが必要です。
さらに、売却による利益がある場合は確定申告も忘れてはなりません。
ここでは、契約締結後から完了までの流れをご紹介します。

入金、物件の引き渡しをおこなう

契約締結後、まず入金手続きと物件の引き渡しがおこなわれます。
入金については、一般的に契約時に定められた日程に従い、買主から売却代金が売主の口座に振り込まれるでしょう。
入金が確認できた後、物件の引き渡しの準備が進められます。
引き渡し前には、物件の最終確認をおこない、契約書で取り決めた状態で引き渡せるよう整備します。
また、登記移転のための書類や鍵の準備も必要です。
引き渡し時には、必要な書類をすべて揃え、買主へ鍵や登記移転に必要な書類を引き渡します。
登記手続きは、司法書士がおこなうことが多く、事前に信頼できる司法書士の手配も考慮しておくと安心です。
これにより、物件が正式に買主の所有となり、売却手続きが完了します。

確定申告をおこなう

不動産を売却した場合、売却による利益が発生した際には確定申告が必要です。
売却で得た所得は譲渡所得として扱われ、課税対象となります。
確定申告は、売却が完了した翌年の2月16日から3月15日までにおこなうのが一般的です。
申告にあたっては、売却代金の他に、購入時の費用や売却にかかった諸経費も計算に含めることができます。
これらの費用を正確に記録し、譲渡所得額を減らすことで、課税額を抑えることが可能です。
また、長期保有の不動産には軽減税率が適用されることもあるため、該当する場合は条件を確認しておくと良いでしょう。
さらに、マイホームを売却した場合には、3,000万円特別控除などの特例も適用される場合があるため、税務署や税理士に相談するのも有効です。
確定申告を適切におこなうことで、不動産売却に伴う税負担を軽減することが可能となります。
不動産買取の手続きが完了した際には、入金と引き渡し、さらには確定申告が必要です。
これらの手続きをしっかりと把握し、売却手続きを進めましょう。

まとめ

不動産買取を依頼する場合、書類を準備して情報をリサーチしておきましょう。
また、信頼できる業者の選定や引き渡し条件の確認、最終的な契約締結までの流れを知ることで、不安を減らし、効率的に進められます。
不動産を売却した場合、売却による利益が発生した際には、確定申告が必要となるので忘れずにおこないましょう。