築10年の一戸建てを売却するコツは?相場や注意点も解説
不動産売却のしやすさは、立地や建物の状態など、さまざまな要素によって決まります。
そのなかの一つが「築年数」です。
築年数が経過しているほど、一般的には資産価値は下がっていくので、売りたいと思ったら早めに売り出すほうが良いかもしれません。
そこで今回は、築10年の一戸建てにおける、売却相場や売るときのコツ、注意点について解説します。
不動産売却をお考えの方は、ぜひ参考になさってください。
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築10年の一戸建ての売却相場はどのくらい?
まずは、築10年の一戸建ての売却相場について解説します。
相場はどのくらいなのか?
築10年が経過した一戸建ての相場は、新築時の約50%です。
耐用年数から考えると、まだ問題なく住める状態ではあります。
しかし、建物の資産価値や相場は大幅に下がってしまうのが現状です。
建物部分の資産価値は築3年で20%下落し、築5年で新築時の30%下落すると言われ、築年数が経過するにつれて少しずつ価値が減少していきます。
たとえば、新築時に3,000万円の一戸建ての場合、10年後の相場は1,500万円です。
2,000万円で購入したのであれば、築10年後の価値は1,000万円ほどになるでしょう。
ただし、土地は築年数の影響を受けないため、相場は大きく変わりません。
なるべく高く売りたい場合は、築年数の新しいうちに売り出すのが最適です。
築10年が売却のタイミングに適している理由とは?
築10年のタイミングで売りに出すべき理由として、下記が挙げられます。
●住宅ローンの控除期間が終了するため
●築20年を超えると建物の資産価値はほぼゼロになるため
理由として、住宅ローンの控除期間が終了することが挙げられます。
住宅ローン控除とは、住宅ローンを利用してマイホームを購入した方に対する税金の控除です。
年末時点での住宅ローンの残高の1%が、入居時から最大10年間、所得税や住民税から控除される制度です。
この期間を過ぎると控除がなくなるため、金銭的な負担が大きくなります。
そのため、築10年のタイミングで売却し、住宅ローンを完済するという方法も一つです。
また、築20年を超えると、一般的には建物の資産価値はほぼゼロになります。
先述のとおり、一戸建ての価値は築年数の経過とともに減少するのが現状です。
木造一戸建ての耐用年数である築22年には、建物部分の価値はゼロと見なされるでしょう。
建物に価値がある状態で売りたい場合は、築20年になるまでに売却することが重要です。
中古一戸建ての中でも、築10年は状態が比較的良好な傾向にあります。
そのため、新築だと予算オーバーになる方や、価格重視でマイホームを探している方に人気があります。
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築10年の一戸建てを売却するコツ
続いて、築10年の一戸建てを売却するコツについて解説します。
コツ1:売り出し価格を少し高めに設定する
コツとしてまず挙げられるのが、売り出し価格を少し高めに設定することです。
不動産売却では、買主から値下げ交渉を受けることも珍しくありません。
売却希望価格を売り出し価格にしていた場合、値下げをすると赤字になる恐れがあります。
手元に残るお金が少なくなり、住宅ローンを完済できないと、自己資金で不足分を補わなければなりません。
そのため、値下げ交渉が行われる前提で、売り出し価格を少し高めに設定することがコツとなります。
ただし、相場とかけ離れた価格を設定してしまうと、反響を得られずに売れ残ってしまう可能性が高いです。
価格設定は不動産会社と相談して決定することをおすすめします。
コツ2:内覧の準備を怠らない
内覧の準備を怠らないことも、コツの一つです。
築10年の一戸建てでは、室内が汚れたり設備に不具合が生じたりすることがあります。
第一印象をできる限り良くするためには、掃除や換気、整理整頓を徹底することが重要です。
とくにキッチンやお風呂、洗面所、トイレなどの水回りは劣化が現れやすい場所なので、入念に掃除をおこなってください。
時間がない場合は、ハウスクリーニングを依頼し、プロの手を借りるのも一つの方法です。
また、壁や床などに目立つ傷や劣化がある場合、ご自身で修繕できるようであれば、修理しておくことをおすすめします。
不動産売却を成功させるためのコツは内覧にあると言っても過言ではないので、マイナスのイメージを与えないように注意が必要です。
コツ3:余裕のあるスケジュールを組む
コツとして、余裕のあるスケジュールを組むことも挙げられます。
売却の期限が決まっていると、「早く売らなければ…」という気持ちが強くなり、無理な値下げ交渉に応じざるを得ない状況になりかねません。
また、土地や建物は売りに出したからといって、すぐに成約に至るわけではないことも注意が必要です。
一般的には、売りに出してから成約までの期間は3か月から半年ほどかかることが多いので、早めに準備を始めることが重要です。
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築10年の一戸建てを売却するときの注意点
最後に、築10年の一戸建てを売却するときの注意点について解説します。
注意点1:住宅ローンの残債を確認する
注意点としてまず挙げられるのが、住宅ローンの残債を確認することです。
売却時に住宅ローンの完済が難しい場合、一戸建てを売ること自体が困難になります。
その理由は、借り入れをしてマイホームを購入している場合、土地や建物に抵当権が設定されているためです。
抵当権とは、お金を貸している金融機関が、不動産を担保に設定する権利のことを指します。
万が一、貸したお金が返ってこなかったり、返済が滞ったりした場合、金融機関はその不動産を売却して債権を回収します。
したがって、抵当権を抹消するためには住宅ローンの完済が必要です。
売却金が不足する場合は、不足分を貯金で補ったり、身内から借りたりする必要があるでしょう。
注意点2:リフォームはせずに売り出す
リフォームをせずに売り出すことも、注意点の一つです。
築年数が経過していると、室内や設備の状態が悪化しているケースもあります。
そのため、リフォームをして売りに出そうと考える方も少なくありません。
しかし、近年では中古物件を安く購入し、自分好みにリフォームやリノベーションをおこなう方が増えています。
お金をかけてリフォームを行っても、仕上がりを気に入ってもらえなければ成約には至りにくいでしょう。
また、リフォームにかけた費用を売り出し価格に上乗せするのは難しいこともあります。
相場より高くなってしまい、候補から外される恐れがあるためです。
リフォームが必要か否かは、不動産会社と相談の上で決定することをおすすめします。
注意点3:契約不適合責任について理解を深めておく
契約不適合責任とは、契約内容と異なるものを引き渡した際に、売主が買主に対して負う責任のことです。
雨漏りやシロアリ被害など、何らかの瑕疵が見つかった場合、代金の減額や修繕が求められます。
状態によっては契約解除や損害賠償請求につながることもあるため、注意が必要です。
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まとめ
一戸建ての建物部分は築年数の経過とともに資産価値が下がり、築10年が経過すると新築時の50%ほどが相場となります。
スムーズに売るためのコツは、売り出し価格を少し高めに設定することや内覧の準備を徹底すること、余裕のあるスケジュールを組むことなどです。
住宅ローンの残債を確認することや、契約不適合責任について知っておくことなどが注意点となります。
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