中古マンション売却の平均内見件数は10件!成約に至らない場合の対策とは

中古マンション売却の平均内見件数は10件!成約に至らない場合の対策とは

中古マンション売却では、内見が成約の鍵を握りますが、印象次第で購入意欲が低下することもあります。
この記事では、内見の重要性や平均件数を解説し、内見件数が少ない場合や成約に至らない場合の対策も解説します。
売却成功に向けた具体的な方法を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

中古マンション売却における平均内見件数とは?

中古マンション売却における平均内見件数とは?

マンションを売却する際、購入希望者がどれくらい内見をおこなうのか、また売却成立までに必要な内見件数について気になる方も多いでしょう。
まずは平均的な内見件数や購入希望者の行動パターンをもとに、売却をスムーズに進めるためのポイントを解説します。

平均的な内見件数は約10件

中古マンション売却の際、平均的な内見件数は約10件といわれています。
しかし、物件の条件や市場の動向によって内見件数は変動します。
人気物件では短期間で多くの内見者が訪れたり、早期に売却が成立する場合も少なくありません。
また、物件の環境や日当たりは時間帯や曜日によって印象が変わるため、購入希望者が複数回内見を希望するケースもあります。
一方で、購入の意思が低い訪問者が増える場合、内見件数が多くなることがあります。

購入希望者が1日に回れる物件数

購入希望者が1日に内見できる物件数は、移動時間を含めて3~4件が限度とされています。
1件の内見に最低30分は必要です。
移動時間も考慮すると、1日に多くの物件を回るのは難しいでしょう。
そのため、選ばれる物件となる工夫が求められます。

売却までの平均期間は約3ヶ月

中古マンションの売却には、平均して約3ヶ月かかるといわれています。
この期間内に売却を目指す場合、毎月約3件の内見を受け入れる計算となります。
ただし、購入希望者のペースが計画通り進むとは限らないため、あくまで目安として考えましょう。
中古マンション売却を成功させるためには、内見件数をただ増やすだけでなく、購入希望者の視点に立った準備と対応が求められます。

内見1件で売却に至るケースもある

多くの場合、購入希望者は複数の物件を比較検討します。
しかし、以下のような場合には1回の内見で売却に至ることもあります。

●他の物件と比較した結果、このマンションが「最も理想的」と判断された場合
●購入希望者が以前からこの物件を狙っていた場合


こうしたケースは「運」に左右されることもありますが、内見時の印象が非常に重要です。
購入希望者が理想とする条件をあらかじめイメージし、その方に響く内見対応を心がけることがポイントです。

中古マンション売却で内見件数が少ないときの対策

中古マンション売却で内見件数が少ないときの対策

中古マンションの売却活動を進める中で、内見件数が少ないと売却の見通しが立たず、不安になることもあるでしょう。
続いては、内見予約が少ない理由と、それに対する具体的な対策を説明します。

内見件数が少ないときの対策①物件写真を改善する

中古マンションの広告写真は、購入希望者が物件に興味を持つための重要な要素です。
写真が暗い印象だったり、部屋が整理されていなかったりすると、物件の魅力が十分に伝わらず、内見予約につながらないことがあります。
そのため、写真の改善は効果的な対策のひとつです。
具体的には、昼間でも照明を使用して部屋を明るく見せることが効果的です。
また、家具や不要な物を片付け、広々とした印象を与えることで、購入希望者が部屋に対して良いイメージを持ちやすくなります。
掲載する写真は多いほど、物件の魅力が伝わりやすく、内観だけでなく外観や周辺環境も含めることで、物件に住むイメージを強く持ってもらえます。
高層階の物件であれば、部屋からの眺望を写真に収めるのも良い方法です。
こうした写真の改善を希望する場合は、不動産会社に相談し、広告写真を更新してもらいましょう。

内見件数が少ないときの対策②売出し価格を見直す

内見予約が少ない理由として、売出し価格が市場相場より高い場合も考えられます。
購入希望者は、価格と条件を比較して納得した物件を選ぶため、相場とかけ離れた価格では関心を持たれにくくなるでしょう。
とくに、近隣に同じような条件の中古マンションがある場合、その価格差が内見件数に大きく影響することがあります。
この場合、競合となる物件の売出し状況や価格を把握した上で、売出し価格を適正に見直すことが重要です。
不動産会社と相談し、現状に即した価格に調整することで、内見件数を増やすきっかけとなるでしょう。

内見件数が少ないときの対策③売却時期の見直し

内見件数に影響を与えるもう一つの要因は、売却のタイミングです。
不動産市場は季節による変動があり、需要が高まる時期と低調な時期があります。
とくに、春や秋は引っ越し需要が増えるため、中古マンションの購入希望者が増える傾向にあります。
一方、需要が少ない時期に売却活動をおこなうと、内見件数が伸び悩むでしょう。
この場合は売却時期を柔軟に見直すことで、内見件数の増加が期待できます。
時間に余裕がある場合は、需要が高まるタイミングを狙って売却活動をおこなうことが有効です。

中古マンション売却で内見件数が多いのに成約に至らないときの対策

中古マンション売却で内見件数が多いのに成約に至らないときの対策

中古マンションの売却活動で内見件数は順調なのに成約につながらない場合、いくつかの改善点が考えられます。
最後に、その主な理由とその対策について詳しく説明します。

成約に至らないときの対策①内見前の準備を徹底する

購入希望者が内見を通じて受ける印象は、広告で見た写真や情報と実際の物件とのギャップが大きく影響します。
たとえば、広告写真では広く見えた部屋が実際には狭く感じられたり、汚れた設備や傷んだフローリングが目立ったりする場合、購入意欲が低下してしまいます。
居住中の場合は、部屋の整理整頓を心掛けるだけでなく、全体的に掃除を徹底し、広く清潔に見せる工夫が重要です。
一方、空室の場合は不要な家具や家電を撤去し、ハウスクリーニングを検討することで物件の印象を大きく改善できます。
とくにキッチンや水回りの清掃は、購入希望者の評価を左右するポイントとなるため、重点的に対応しましょう。

成約に至らないときの対策②内見時の対応を見直す

内見が居住中の物件でおこなわれる場合、売り手の対応が成約を左右することがあります。
購入希望者からの質問に誠実かつ具体的に答え、不安や疑問を解消することで、物件への好印象を与えることができます。
たとえば、「このエリアの騒音はどれくらいか」や「近隣の住民との関係はどうか」など、実際に住んでいる方しかわからない情報を伝えることが重要です。
また、不動産会社が内見を代行する場合でも、内見前に中古マンションの魅力を最大限に伝える準備をおこないましょう。

成約に至らないときの対策③物件を魅力的に見せる工夫を施す

中古マンションの魅力を最大限に引き出すことも、成約につなげる重要な要素です。
とくに、居住中の物件では生活臭や暗い部屋の印象が購入希望者に悪影響を与えることがあるため、改善が必要です。
生活臭を防ぐために、こまめな換気や消臭対策をおこない、内見前に部屋全体をリフレッシュしておくと良いでしょう。
さらに、昼間でも暗く見える部屋では、全ての照明を点けて明るい印象を演出すると効果的です。
空室の場合、家具や小物を使った「ホームステージング」も検討しましょう。
このサービスでは、プロのインテリアコーディネーターが物件を魅力的に演出してくれます。
費用は5万円~30万円程度ですが、物件の魅力が大幅に向上し、成約率アップが期待できます。

まとめ

中古マンション売却では、平均約10件の内見がおこなわれ、売却完了までの期間は平均3ヶ月とされています。
内見件数が少ない場合、写真の改善や価格設定の見直し、売却時期の調整が効果的です。
一方、内見が多いのに成約に至らない場合は、内見前の準備や対応の見直し、物件の魅力を引き出す工夫が必要となります。